「シミがあるので、とりあえず光治療をお願いします」とご相談いただいたとき、私たちがいちばん慎重に確認しているのが、肝斑(かんぱん)があるかどうかです。肝斑は、ほかのシミと同じ感覚で強い光を当てると、かえって濃くなってしまうことがあるシミだからです。

この記事では、肝斑とほかのシミとの違い、肝斑が悪化することがある理由、肝斑がある場合の治療の考え方、治療中の過ごし方を整理します。経過や治療の進め方には個人差があり、実際の方針は肌の状態を診察したうえで医師が判断します。光治療そのものの内容はノーリス(IPL治療)の施術ページにまとめています。

CONTENTS

  1. 結論:肝斑があっても治療はできる。ただし「見極め」と「出力の調整」が前提
  2. 肝斑と、ほかのシミとの違い
  3. 肝斑が強い刺激で悪化することがある理由
  4. 肝斑がある場合の治療の考え方
  5. 見た目だけで判断しにくい理由と、診察で確認すること
  6. 治療中の過ごし方:肝斑を悪化させないために
  7. 早めに相談したほうがよいサイン
  8. ノーリスを受けられない場合
  9. まとめ
  10. 自由診療に関する説明

結論:肝斑があっても治療はできる。ただし「見極め」と「出力の調整」が前提

この記事の結論

先に結論をお伝えします。肝斑があるからといって、光治療がまったく受けられないわけではありません。ただし、肝斑があるかどうかを診察で見極め、あれば出力や照射する範囲を調整したり、ほかの治療を組み合わせたりすることが前提になります。

気をつけたいのは、肝斑に気づかないまま、ほかのシミと同じ強さで光を当ててしまうケースです。この場合、肝斑が濃くなってしまうことがあります。「シミ=光治療で一度に取る」と決めてしまう前に、まずはシミのタイプを確認することが大切です。

肝斑と、ほかのシミとの違い

ひとくちに「シミ」といっても、いくつかの種類があります。代表的なものを整理すると、次のようになります。複数のタイプが混在していることも珍しくありません。

シミの種類 見た目・出やすい場所 光治療との関係
肝斑 頬骨のあたりに左右対称に、もやっと広がる淡い茶色のシミ。額や口の周りに出ることもあります 強い刺激で濃くなることがあるため、出力の調整や治療法の選択に注意が必要です
老人性色素斑 輪郭がはっきりした茶色のシミ。紫外線を浴びやすい頬やこめかみに多く見られます 光治療やレーザー治療が選択肢になりやすいシミです
そばかす(雀卵斑) 鼻から頬にかけて、細かい点状に散らばるシミ 光治療が選択肢になることが多いとされています
炎症後色素沈着 ニキビや傷、かぶれのあとに残る茶色っぽい色み 刺激を避けながら、時間をかけて薄くしていくことが多いとされています

肝斑は、30〜50代の女性に多いとされ、左右対称に、輪郭がはっきりしない形で出るのが特徴です。一方、老人性色素斑は、形や大きさが左右で異なり、境界がはっきりしていることが多いとされています。

肝斑が強い刺激で悪化することがある理由

肝斑ができる仕組みはすべてが解明されているわけではありませんが、女性ホルモンのバランス、紫外線、そして肌への慢性的な刺激が関わっていると考えられています。

肝斑のある部分では、メラニンをつくる細胞が刺激に反応しやすい状態になっているとされています。そのため、強い光やレーザーの刺激、毎日の洗顔やマッサージでの摩擦などが、かえってメラニンを増やすきっかけになることがあります。ほかのシミには効果的な強い照射が、肝斑には逆効果になりうるのはこのためです。

肝斑がある場合の治療の考え方

肝斑がある場合は、「強い刺激を与えずに、時間をかけて薄くしていく」ことが基本の考え方になります。主な方法を整理すると次の通りです。どれを選ぶか、どう組み合わせるかは、肌の状態を拝見したうえで医師がご提案します。

方法 考え方
ノーリス(IPL治療) 肝斑の部分を避ける、出力を抑えるなどの調整をしながら、ほかのシミやくすみにアプローチします
レーザートーニング 低出力のレーザーを顔全体に均一に照射し、刺激を抑えながらメラニンに少しずつアプローチする方法です
内服薬・外用薬 トラネキサム酸などの内服薬や、美白作用のある外用薬が用いられることがあります
スキンケア・紫外線対策 摩擦を減らし、日焼け止めを毎日使うことが、どの治療を選ぶ場合でも土台になります

肝斑は、1回の治療で消えるというより、複数回の治療とホームケアを続けながら、少しずつ薄くしていくものと考えておくと、期待と実際の差が小さくなります。当院で対応できる内服薬・外用薬については、診察の際にご案内します。

肝斑とほかのシミが混在している場合

実際には、肝斑と老人性色素斑が同じ頬に重なっていることも少なくありません。この場合、先に肝斑を落ち着かせてから、ほかのシミの治療を進めるなど、順番を考えて計画を立てることがあります。

見た目だけで判断しにくい理由と、診察で確認すること

肝斑か、ほかのシミか、あるいはその両方が混在しているのかは、見た目だけでは判断が難しいことが多くあります。薄い肝斑は、くすみや日焼けのあとと区別がつきにくいこともあります。

当院では、施術の前に次のような点を確認したうえで、治療方針を決めています。

  • シミの形、色の濃さ、左右対称かどうか
  • シミが出はじめた時期や、濃くなった時期(季節、妊娠・出産、ピルの服用など)
  • 普段のスキンケアの方法(こする習慣がないか)
  • これまでに受けたシミ治療と、そのときの肌の反応
  • 服用中のお薬や、光に反応しやすくなるお薬の有無

「自分のシミは肝斑かもしれない」と思っても、自己判断で市販のケアを強めたり、治療を先延ばしにしたりする必要はありません。まずは診察でシミのタイプを確認するところから始めてください。

治療中の過ごし方:肝斑を悪化させないために

肝斑の治療は、日常生活での刺激をどれだけ減らせるかで結果が変わりやすいとされています。治療中は、次の点を意識してください。

  • こすらない:クレンジングや洗顔、タオルで拭くときは、肌を強くこすらないようにします。マッサージも控えめにします。
  • 紫外線対策を毎日行う:季節や天気に関係なく、日焼け止めを塗ります。帽子や日傘も活用してください。
  • 刺激の強いケアを重ねない:スクラブやピーリング成分入りの化粧品を自己判断で追加しないようにします。
  • 治療の間隔を守る:早く薄くしたいからと、間隔を詰めて照射を重ねることはおすすめしていません。

ホルモンバランスの変化が関わっていると考えられるため、妊娠・出産や、ピルの服用開始・中止などをきっかけに濃くなったり薄くなったりすることもあります。気になる変化があれば、診察の際にお伝えください。

早めに相談したほうがよいサイン

治療中、次のような変化があった場合は、次回の予約を待たずに早めにご相談ください。

こんな変化があれば、早めにご連絡ください

  • 治療のあと、シミやくすみが以前より濃くなってきた
  • 赤みやヒリヒリ感が数日たっても引かない
  • 水ぶくれ、ただれ、かさぶたが広がる
  • 強いかゆみや発疹が出る

肝斑が濃くなってきた場合は、治療の内容や間隔を見直すことで対応できることがあります。「様子を見ようか」と迷った時点でご連絡いただくと、早めに方針を調整できます。

ノーリスを受けられない場合

次に当てはまる方は、ノーリスの施術をお受けいただけない、または慎重な判断が必要になります。

  • 光線過敏症の方
  • 施術部位に日焼けのある方
  • 光に反応しやすくなるお薬を服用・使用中の方
  • 施術部位に傷、炎症、感染症がある方
  • 妊娠中・授乳中の方

該当するかどうか判断がつかない場合も、自己判断せずカウンセリングでお伝えください。服用中のお薬は、施術のために自己判断で中止しないでください。費用については料金表に最新の情報を掲載しています。

まとめ

ポイントのおさらい

  • 肝斑は、頬骨のあたりに左右対称に出る淡い茶色のシミで、強い刺激で濃くなることがある
  • 肝斑があっても光治療は受けられるが、見極めと出力・範囲の調整が前提
  • レーザートーニング、内服薬・外用薬、スキンケアを組み合わせ、時間をかけて薄くしていく
  • 治療中は、こすらない・毎日の紫外線対策・刺激の強いケアを重ねないことが大切
  • シミが濃くなってきたなどの変化があれば、次回を待たずに相談する

治療の進め方には個人差があり、実際の方針は診察のうえ医師が判断します。レディアス美容クリニック福岡の公式LINEアカウントでは、美容に役立つ情報を配信しているほか、LINEからのご予約も承っております。ぜひお役立てください。

自由診療に関する説明


記事監修医師プロフィール

レディアス美容クリニック恵比寿

理事長 宮井 保尚

治療を提供する際には、安全を最優先に考え、ひとつひとつの治療法を慎重に検討しています。

お悩みやご要望に真摯に向き合い、総合的な視点から診察と治療を行います。

ー経歴ー

ー資格ー

ー所属ー


※本記事は一般的な情報提供を目的としており、効果や経過には個人差があります。

※Nordlys(ノーリス)は薬事承認を取得した医療機器を用いた施術です。効果を保証するものではなく、肌質や状態により適応・リスクは異なります。

※施術を検討される際は、必ず医師のカウンセリングを受けてください。

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ノーリス(IPL光治療)について

施術内容
光治療器「ノーリス(Nordlys)」を用いたIPL(光)治療です。
費用(税込)
全顔 16,500円
※詳しくは料金表をご覧ください。
治療期間・回数の目安
1.5〜2か月に1回程度の間隔で、複数回の照射が目安です。効果には個人差があります。
主なリスク・副作用
赤み、毛穴に沿った赤い点状の反応、5〜10日程度の薄いかさぶた状の変化 など。肝斑がある場合は悪化するおそれがあるため、医師による診断が必要です。
使用機器について
ノーリスは、表在性皮膚良性色素性疾患の治療、表在性毛細血管拡張症状の改善、長期的な減毛について、国内で医薬品医療機器等法の承認を受けた医療機器です(承認番号 30400BZX00032000)。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。効果・経過には個人差があり、施術の可否や内容は医師が診察のうえ判断します。料金はすべて税込表示です。最新の料金は料金表をご確認ください。
レディアス美容クリニック福岡(医療法人社団真清の会) 〒810-0022 福岡県福岡市中央区薬院3-1-20 イーグル8ビル 5F TEL 092-791-5973